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2022年5月9日 (月)
カテゴリ:股関節の痛みは、原因も治療法も疾患によって様々?
股関節は身体の中で一番大きな関節です。上半身を支え、下半身にもつながっているため、かかる負担も多くなり不具合が生じてしまいます。放っておくと日常生活にも支障をきたしてしまいます。そこで股関節の痛みの原因、疾患、治療法について詳しく書いていこうと思います。
【股関節の痛みの原因、疾患は?】
股関節の痛みは疾患によって原因が違うとされています。そのため、多くの人が発症しているメジャーな股関節疾患の原因とどのような症状なのかについて詳しく調べてみました。
変形性股関節症
関節に痛みが生じ機能障害が起こる病気です。
歩き始めや立ち上がりに足の付け根あたりに違和感を生じ、股関節が動きにくくなることが多いとされています。骨の表面を覆う関節軟骨がすり減り、すり合わせに不具合が生じ痛みや違和感を引き起こします。
日本では、生まれつき股関節の作りに異常があり傷みやすい人や、小さなころに股関節の怪我をした人が成長することで変形性股関節症を発症するケースが全体の80%以上を占めるといわれています。
最近では高齢化社会も進み、老化により股関節に明らかな異常のない人も発症する場合が増えています。
また、生まれつき股関節に異常のみられる先天性股関節脱臼や先天性臼蓋形成不全が女性に多くみられるため、女性が男性の4~5倍ほど発症しやすい病気といわれています。
関節リウマチ
こちらも女性に多くみられる全身性自己免疫疾患で、詳しい原因はまだ解明されていません。30代~50代に最も多く見られますが、若者から高齢者全般に及びます。
リウマチといえば手足の痛みと思われがちですがそのようなことはありません。初期症状は食欲不振やだるさが生じ、その後関節炎が引き起こす痛みや腫れ、発熱などです。病気が進行すると徐々に関節が破壊されていき、歩けなくなったり日常生活に不自由が生じるなど重症化していきます。
大腿骨骨頭壊死症
骨頭への血流が途絶して、太ももの付け根にあるボール状の骨が死んでしまう病気です。
しかし骨の壊死が痛みを引き起こしているわけではありません。死んだ部分の骨が潰れることで痛みが生じているのです。
30代~50代の男性、働き盛りの年代に多く発症するといわれています。過度な飲酒やステロイド剤の大量摂取が主な原因といわれていますが詳しい原因は未だ解明されていません。
またステロイド剤の投与はどうしても量を減らすことができないため、これといった予防法がないことも特徴です。【どのような治療をすればいいの?】
疾患によって原因が違うように治療法も異なります。こちらも疾患ごとに詳しく調べてみました。
- 変形性股関節症
まずは体重制限や薬物療法、運動療法などの保存療法を行います。運動療法の具体的な内容は筋力トレーニングやストレッチ、ウォーキングなどです。筋力アップ・関節の血流の改善・日常生活動作での負担の軽減などを行い、それでも症状に改善が見られなければ手術療法へと切り替えます。
一般的には比較的若く、可動性の高い方には、なるべく自分の関節を温存する骨切り術という手術を行うことがあります。他にも人工股関節に置き換える手術もあります。- 関節リウマチ
薬物療法を中心に、運動療法、手術療法なども行われています。局所的に治療してもあまり意味がないため、薬物療法で長期的に治療を行うことが必要です。抗炎症剤と抗リウマチ剤を併用して治療を行います。
運動は患部の痛みや炎症具合と相談しつつ行ってください。こちらも保存療法で改善が見られない場合は手術療法へと切り替わります。基本的には変形性股関節症と同じですが、筋肉の萎縮や筋力の低下が激しいため、複数回手術を繰り返すことが余儀なくされる場合もあります。- 大腿骨骨頭壊死症
骨の壊死の範囲が小さいと痛みを引き起こさない場合もあるのでまずは経過観察を行い、その後手術にうつります。
こちらも変形性股関節症と同じで、関節を温存する骨切り術や骨移植、関節を廃絶する人工股関節置換術などが行われます。
手術以外には、骨頭の変形が軽度で進行が遅いような場合は早期から杖による免荷トレーニングを行い、体重制限、筋肉トレーニングなどで若干痛みを解消させることはできるそうです。
また不適切な杖の使い方、筋肉トレーニングを行うことで症状を悪化させる恐れもあるので1度病院を受診することをオススメします。【股関節の痛みによく効く体操ってなに?】
「股関節を柔らかくするといいことがたくさんある」、こんな言葉はよく耳にすると思います。実際にどのようなメリットがあるのかといいますと、ダイエット・便秘の解消・怪我予防・血流促進・骨盤の矯正などここには挙げきれないほどたくさんのメリットがあります。股関節を日頃から柔らかくしておくだけで股関節の痛みを軽減・予防できるだけでなく様々なところでも役立ちます。
股関節を柔らかくする体操・ストレッチは、前腿を伸ばしたり太ももの付け根を回したりと、股関節の周辺部位の準備運動から始めましょう。いきなり開脚から始めてしまうと股関節を痛めてしまう恐れがあります。
①準備運動をしたりお風呂に入って股関節を十分に温めたら、床に座った状態であぐらをかきます。足の裏同士ををくっつけて、膝をゆっくりと開いてきます。反動をつけて下すのではなく、ゆっくりと「痛気持ちいい」と感じられるところまで下ろしてください。
②今度はいよいよ開脚です。自分が「少し痛いけど気持ちいい」と思うところまで足を広げます。その状態のまま上半身を前に倒します。これも勢いはつけず、必ずゆっくりと時間をかけて行って下さい。
開脚が終わり足を閉じる際も時間をかけてください。急に足を閉じてしまうと肉離れを起こす可能性もあります。股関節は身体の中で一番大きな負担がかかる部位であり、不具合が生じると日常生活動作に大きな影響が生じます。常日頃から股関節を柔らかくしておくと怪我や病気にもかかりづらくなるでしょう。また、痛みを感じたら一度病院を受診し医師に相談することが大切です。
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