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2022年5月14日 (土)
カテゴリ:膝の半月板断裂・半月板損傷という病気は野球などのプロスポーツ選手の休業の原因
激しいスポーツをする人に起こる病気と思われがちですが、一般人にも少なくありません。
半月板は膝関節内の大腿骨・脛骨の間にクッションとして膝の動きをサポートする軟骨で、「C」の形をしています。内側半月板・外側半月板の2つが存在しています。今回は、半月板断裂・半月板損傷の原因、治療法について解説していきます。
半月板断裂・半月板損傷の原因とは
外傷や激しいスポーツ(特に陸上競技)などの強い圧力によって生じる場合と、年齢によって、脆く傷つきやすくなった半月板に無理な力が加わっておこる場合の2種類があります。
前者では、半月板だけでなく、膝の靱帯と共に障害を起こすことが多く、症状も歩けないほど激しいことが一般的です。後者は、半月板の障害に限定されていることが多く、慢性的に進行することがほとんどです。
半月板断裂・半月板損傷の病態とは
診断は触診や、画像診断で行います。
画像診断はMRIが最も適しています。普通のレントゲン検査で軟骨成分は撮影できないためです。半月板断裂の部位や、損傷の形によって「変性断裂」「水平断裂」「縦断裂」「横断裂」に分けられます。いわば割れ方の問題です。
半月板が損傷し、膝を曲げるたびに骨の軟骨同士が当たって痛みを生じたり、損傷した部分が引っ掛かり歩き難さを引き起こします。これが症状の原因です。
半月板断裂・半月板損傷の症状は
膝に水が溜まる(慢性的な炎症状態)、膝が痛い、まっすぐ伸ばせない、膝が抜けるような力の入り難さを感じる、等の症状が出てきます。
安静にしていても痛みが強い症例から、正座がしにくいといった軽い症例まで様々です。一度損傷した半月板は、自然に元に戻ることはありませんので、一時的に痛みが無くなったからと言って無理すると、症状が悪化する恐れもあります。膝に衝撃がかかりやすいスポーツは避けるべきです。
膝の痛みをかばいながら日常生活を続けることで、腰・股関節・良い方の膝などに負担がかかり痛みが発生する事もあり注意が必要です。
半月板断裂・半月板損傷の治療
抗炎症薬や鎮痛薬の服用、痛みが強い時は安静加療が必要です。
また、膝にかかる負担を軽減するためコルセットやサポーターを使用します。
急性疼痛が取れれば、リハビリテーションを行い、大腿部の筋肉(特に全面の筋肉)を鍛え痛みが出にくくなる動きを習得します。このような保存的治療で症状が改善しない場合は、手術療法が検討されます。
手術方法は、通常関節鏡という方法で行います。半月板の損傷した部分を切り除く切除術、と割れた半月板を縫いあわせ修復する縫合術の2種類を組み合わせて行います。最近は、局所麻酔で日帰り手術が可能な病院も増えてきています。しかし、術後の痛みや腫れは避けられないため高齢者や多少の介護が必要な方は入院手術をお勧めします。
まとめ
半月板は大切な膝のクッションです。割れているから、痛いからと安易に手術で取ってしまうと再生しませんので膝関節の軟骨損傷が進む危険性もあります。
手術療法を選択するかは医師とよく相談しましょう。痛くなりにくいよう、膝に負担をかけすぎない生活習慣をつけることが一番大切です。
なるべく快適な毎日が送れますようお祈りしています。
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